庭を始めてから、ずっと相性が悪いと思っていた花があります。
それが、クレマチスです。
園芸店へ行くたびに、その美しい花を見ると「もう一度育ててみたい」と思います。
でも、私とはなかなか相性が良くありませんでした。
何度か挑戦しましたが、思うようには育たず、気づけば株は弱り、溶けるように枯れてしまいました。
「私には向いていないのかな。」
そんなふうに思うようになり、しばらくクレマチスを育てることはありませんでした。
それでも今年、園芸店で元気な苗を見つけました。
少し迷いました。
「またダメかもしれない。」
そんな気持ちもありました。
それでも、「もう一度だけ挑戦してみよう。」
そう思って家に連れて帰りました。
植物は、人の期待に応えようとはしません。
水をあげたから咲くわけでもなく、毎日話しかけたから元気になるわけでもありません。
できることは、その植物に合った環境を整え、あとは信じて待つことだけです。
そしてある朝、庭へ出ると、一輪の花が咲いていました。
「あっ、咲いた。」
思わず声が出ました。
たった一輪です。
でも、私にとっては何年も待ち続けた一輪でした。
花が咲いたこともうれしかったのですが、それ以上に、
「もう一度挑戦してよかった。」
そう思えたことが一番うれしかったのです。
私たちは、一度うまくいかないと、「向いていない」「相性が悪い」と決めつけてしまうことがあります。
でも、本当にそうなのでしょうか。
植物を育てていると、「今回はタイミングが合わなかっただけ」ということがよくあります。
土が合わなかったのかもしれない。
暑さが厳しかったのかもしれない。
植えた時期が少し早かったのかもしれない。
原因は一つではありません。
だから、一度の失敗だけで諦める必要もありません。
もちろん、何度挑戦しても育たない植物もあります。
でも、もう一度だけ挑戦してみることで見える景色もあります。
今年咲いたクレマチスは、そのことを教えてくれました。
庭づくりをしていると、植物は言葉を話しません。
でも、小さな花が咲くたびに、
「もう少しだけ頑張ってみてもいいんじゃない?」
そう語りかけてくれているような気がします。
私にとって今年のクレマチスは、一輪の花以上の意味を持つ、大切な贈り物になりました。
今日も、小さな成長を未来へ。🌱
生長の日々。ー未来へつなぐ– 
