🌿 庭の時間|クレマチスが咲いた日

庭を始めてから、ずっと相性が悪いと思っていた花があります。

それが、クレマチスです。

園芸店へ行くたびに、その美しい花を見ると「もう一度育ててみたい」と思います。

でも、私とはなかなか相性が良くありませんでした。

何度か挑戦しましたが、思うようには育たず、気づけば株は弱り、溶けるように枯れてしまいました。

「私には向いていないのかな。」

そんなふうに思うようになり、しばらくクレマチスを育てることはありませんでした。

それでも今年、園芸店で元気な苗を見つけました。

少し迷いました。

「またダメかもしれない。」

そんな気持ちもありました。

それでも、「もう一度だけ挑戦してみよう。」

そう思って家に連れて帰りました。

植物は、人の期待に応えようとはしません。

水をあげたから咲くわけでもなく、毎日話しかけたから元気になるわけでもありません。

できることは、その植物に合った環境を整え、あとは信じて待つことだけです。

そしてある朝、庭へ出ると、一輪の花が咲いていました。

「あっ、咲いた。」

思わず声が出ました。

たった一輪です。

でも、私にとっては何年も待ち続けた一輪でした。

花が咲いたこともうれしかったのですが、それ以上に、

「もう一度挑戦してよかった。」

そう思えたことが一番うれしかったのです。

私たちは、一度うまくいかないと、「向いていない」「相性が悪い」と決めつけてしまうことがあります。

でも、本当にそうなのでしょうか。

植物を育てていると、「今回はタイミングが合わなかっただけ」ということがよくあります。

土が合わなかったのかもしれない。

暑さが厳しかったのかもしれない。

植えた時期が少し早かったのかもしれない。

原因は一つではありません。

だから、一度の失敗だけで諦める必要もありません。

もちろん、何度挑戦しても育たない植物もあります。

でも、もう一度だけ挑戦してみることで見える景色もあります。

今年咲いたクレマチスは、そのことを教えてくれました。

庭づくりをしていると、植物は言葉を話しません。

でも、小さな花が咲くたびに、

「もう少しだけ頑張ってみてもいいんじゃない?」

そう語りかけてくれているような気がします。

私にとって今年のクレマチスは、一輪の花以上の意味を持つ、大切な贈り物になりました。

今日も、小さな成長を未来へ。🌱

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