🧭 判断基準 #025 部下のせいにしない上司には、悪い報告も早く上がる。

ある職員が、
大切なことを相手へ伝えるときに、
連絡の仕方を間違えてしまったことがありました。

本来なら、
もう少し丁寧に説明する必要がある内容でした。

でも、
文章だけで伝えてしまったことで、
相手とのやり取りがこじれてしまいました。

その後の対応も長引きました。

私は途中から、

「後はこちらでやるから。」

と、その案件を引き取りました。

もちろん、

「やり方は間違っていなかったよ。」

と言ったわけではありません。

失敗したことは、
きちんと振り返る必要があります。

ただ、
本人と面談したときに、

私は、

「私はあなたの責任だとは言ってないよね。」

と伝えました。

失敗したのは本人です。

でも、

「あなたがやったことだから、
あとは全部あなたの責任です。」

と切り離すことは、
私にはできませんでした。

その人が私の部下として仕事をしていた以上、

最終的には、
私にも責任があります。

この出来事のあと、
少し変化がありました。

その職員から、
以前よりいろいろな報告が上がってくるようになったのです。

特に増えたのが、

「状況が悪化する前に、
先に伝えておきます。」

という報告でした。

私はその姿を見て、

「ちゃんと報告できるようになってきたなぁ。」

と思いました。

それと同時に、

「関係性が変わってきたなぁ。」

とも感じました。

早く報告が上がると、
こちらも早く動けます。

まだ問題が小さいうちなら、
できることもたくさんあります。

少し話をするだけで済むかもしれない。

関係者へ確認すれば、
解決できるかもしれない。

いくつかの選択肢の中から、
一番いい方法を選べるかもしれない。

でも、

報告が遅れて、
問題が大きくなってから知ると、

できることはどんどん少なくなります。

だから私は、

「悪い報告ほど、早く上がってくる。」

ということは、
組織にとってとても大切だと思っています。

では、
どうしたら悪い報告が早く上がるのか。

もちろん、

「何かあったらすぐ報告してね。」

と言うことも必要です。

でも、
それだけではないのだと思います。

部下は、

失敗したときに上司がどうする人なのかを、
よく見ています。

何か起きた瞬間に、

「それはあなたの責任でしょう。」

と切り離す人なのか。

自分を守るために、
部下を前へ出す人なのか。

それとも、

失敗は振り返らせるけれど、

最後は、

「ここから先は自分も一緒に対応する。」

と言える人なのか。

そこは、
次の報告に影響すると思っています。

もし、

「失敗を報告したら全部自分のせいにされる。」

と思ったら、

人は言いづらくなると思います。

少し様子を見よう。

自分で何とかしよう。

もう少し大きくなってから言おう。

そうしているうちに、
報告が遅れてしまうこともあります。

私はそれが一番怖いです。

だからといって、

部下に責任を持たせなくていい、
ということではありません。

同じ失敗を何度も繰り返せば、
当然、伝え方も変わります。

本人が考えなければならないこともあります。

改善してもらわなければならないこともあります。

でも、

部下に責任を持たせることと、

上司が最終責任を引き受けることは、

別の話だと思っています。

私自身も、
これまで何度も上司に責任を引き受けてもらいました。

その中で、
今でも覚えている言葉があります。

「責任は自分が取るから、
あなたの思うようにやってみなさい。」

そう言われたことがありました。

不思議なことに、

「じゃあ、好きにやっていいんだ。」

とは思いませんでした。

むしろ、

「だからこそ、失敗できないな。」

と思いました。

信頼して任せてもらったからこそ、
いつも以上に慎重に考えました。

責任を引き受けてもらうことは、

人を無責任にするとは限らない。

私自身が、
そうしてもらってきたから分かります。

だから今度は、
自分が上司になったとき、

部下の失敗を使って、
自分だけ責任の外へ逃げる人にはなりたくないと思っています。

もちろん、
自分だって失敗は怖いです。

自分が悪く思われたくない気持ちもあります。

みんな自分が可愛いのは分かります。

でも、

だからといって、
部下のせいにするのは違うと思っています。

その立場にいるなら、

最後は、

「自分の責任です。」

と言える覚悟は持っていたい。

そして、
その姿を部下が見ているからこそ、

次に何かあったとき、

「悪化する前に、
先に伝えておきます。」

という報告が上がってくるのだと思います。

🌱 この判断基準が生まれた背景

ある職員が重要な連絡の仕方を誤り、相手とのやり取りがこじれたことがありました。私は案件を引き取り、本人には失敗を振り返ってもらいながらも、「あなた一人の責任とは言っていない」と伝えました。その後、本人から早めの報告が増え、責任の取り方が次の報告行動まで変えるのだと気づきました。

🧭 今日の判断基準

部下には、
自分の仕事への責任を持ってもらう。

でも、

部下のせいにはしない。

失敗が起きたとき、
上司が自分だけ責任の外へ逃げない。

その姿勢が、

「悪いことも早く報告していい。」

という関係をつくる。

悪い情報が早く上がれば、
問題が小さいうちに動ける。

そして、
選べる対応も増える。

💡 この判断基準を使う場面

・部下が失敗したとき
・悪い報告がなかなか上がってこないと感じるとき
・部下からの相談が遅いと感じるとき
・自分の上司へ問題を報告するとき
・部下に責任を持たせることと、責めることの違いを考えるとき
・「なぜもっと早く言わなかったの?」と思ったとき

今日も、一つの判断を未来へ。🧭

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